金属繊維(Al繊維、Cu繊維)を正極層、負極層に混入することで、
内部抵抗の削減、高容量化、高サイクル性を有するこれまでにないリチウムイオン電池(LiB)の
開発とその商品化向けた活動を行っております。
全固体電池を含め、様々なリチウムイオン電池への応用も期待されています。

Achievements実績

金属繊維を活材層に混入するといった独自のリチウムイオン電池の開発は平成28年~平成31年戦略的基盤技術高度化支援事業の中で開始されました。その後改良を加え、蓄電デバイスの電極及びの製造法に関して、長繊維、短繊維、粉末を用いたリチウムイオン電池の製造方法、また固体電池の製造方法に関する4件の国際特許を申請し、一部特許化に至っております。

2019年「4th International Summit on Power Battery Application (CBIS2019)」技術革新賞

Product Introduction製品紹介

Al繊維混入とLiBの特徴
活材層への金属繊維の添加は、主に3つのメリットが挙げられます。
・インピーダンス特性の改善(特に高周波側)
・電極層の厚塗りによる高容量化
・電極層膨張収縮の低減によるサイクル特性の改善

・インピーダンス特性の改善(特に高周波側)
図は、正極LCOと負極LTOにAl繊維を添加した時のナイキスト曲線を示しています。特に高周波側、半円の大きさが小さい事が分ります。電子の移動が速い事を示すものと考えられます。

・電極層の厚塗りによる高容量化
写真は、三元型活物質を使用し、Al短繊維を添加したものとしないもので試作した積層セル(正極層3×4cm2両面塗布7枚と負極層8枚を使用)の外観写真を示しています。
一般のLiBの容量は、活物質の塗布量に依存しますが、約3cm2程度です。これは、厚塗りするとバインダーの量にも依りますが、活材層が剥離したり、欠けたりするためと言われています。Al繊維の添加は、この欠点を大きく改善する事が可能で、以下のように1cm2当り7mAh/cm2(使用できる電流量としては0.5C)程度になります。
これにより、使用する集電箔、セパレーターを削減できるためエネルギー密度の改善が可能となります。写真の例では、
430mAh/10.1g=42.6mAh/g
1140mAh/16.9g=67.4mAh/g
約1.5倍となります。

Serviceサービス

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