深圳智科:次世代動力電池の研究開発に専念

中国自動車工業協会(CAAM)のデータによると、2019年上半期の中国の新エネルギー車の生産台数は61万4,000台で、前年同期比48.5%増となっています。ある専門家は現在のパワーバッテリーの能力不足を指摘しています。例えば一回の充電での走行距離がまだ短いこと、充電に要する時間が長いこと、取り替えまでの耐用年数が短いこと、まだバッテリーのコストが高いことなどです。そのことから新エネルギー車の販売台数が十分に伸びていない足枷になっているというものです。

以前、ある業界関係者は次のように語っていました。すなわち「リチウム電池の開発はボトルネックに入っていて、現状の材料ではエネルギー密度は高められにくくなっている。数年のうちに物理的限界を迎える」というものでした。

競争力をつけてもっと売れる車をつくるためには電池分野での新しい材料開発に常に邁進しなければなりません。既存のものとは違う新しいパワーバッテリーの開発設計によっては関連企業の将来に大きな影響をおよぼす。次世代の電池技術の研究開発を早期にレイアウトすることは、企業の基盤を常緑にするだけでなく、大きな利益につなげることになります。

「深圳智科微鋁科技有限会社」(以下、「深圳智科」)のあるシニアエンジニアは30年以上の研究開発と製造の経験を持ち、新材料と電気化学を専門とする多くの技術人材を率いて、リチウム電池の新製品と新技術の研究開発で、数々の貴重な研究成果を挙げてきました。まさに今分野を牽引するリーダーの一人と言えるでしょう。

これまで、「深圳智科」の日本支社は、日本の九州大学をはじめとする国際的な高等教育機関との産学研究協力プロジェクトを立ち上げ、また国際的な大学や教育研究機関の研究と自社の豊富な技術を融合して革新的な研究開発を行ってきました。

中に、2016年7月、「深圳智科」の日本支社は、日本の経済産業省の審査に評価され、「戦略的基盤技術高度化支援事業」に採択され、政府の研究開発補助金100万米ドル(約1億300万円)を授与されました。

本プロジェクトは「深圳智科」の日本支社が中心となり、ファインテック、日産自動車、マツダ自動車、リブテックなどの企業や研究機関と共同で、新たなリチウム産業チェーンのエコシステムを構築するもので、日本の経済産業省や九州産業技術センターからも強力な支援を受けています。

また、「深圳智科」は、2019年11月14日~17日に天津で開催された、「4th Power Battery Application International Summit(CBIS 2019)」において、技術革新賞を受賞しました。尚、この大会は中国化学・物理電力産業協会がBattery China NetworkおよびTianjin Lishen Battery Co.の協力で開催されました。